年金生活者で、所得も限られているので、実益はありませんが、マイナンバーカードを取得しました。
理由は二つあります。
一つは、写真入りのIDカードが運転経歴書だけになってしまいました。
この2月に、住基台帳カードが期限を迎えましたが、このカードはマストではない上に、確定申告以外にはほとんど必要性を感じませんでした。
それで、住基カードは失効させ、基本的なIDカードは、マイナンバーカードとすることにしました。
二つ目の理由は、私のマイナンバーについての思い入れです。
大蔵省時代から、財務省は40年近くこの制度導入を考え、コンピューター設置の場所を手当てまでしていました。徴税当局として当然のことです。
消費税導入の結果、収入ベースの把握は大分進んだようですが、まだまだ完全ではありません。徴税の公平をしっかり確保できるツールです。
マイナンバー設定が軌道に乗り出したのは、民主党政権の功績です。
ちゃんと税金を払っているのは、大企業とそこに勤務するサラリーマンだけ、といわれていた時代が長く続きました。
自民党は、その政権基盤とされる中小企業の怒りを買うこの制度には、極めて慎重でした。
民主党をはじめ野党の抵抗は厳しいものと考えられていました。
ところが、民主党は、財務省にのせられて、このマイナンバー制度の促進と、消費税5%から10%への引き上げを決め、消費税についてはその実行を安倍政権に約束させました。
安倍政権が、そのうち3%を実行に移したために、デフレ脱却の勢いを殺いだことは明らかでした。
マイナンバー制度は、自民党がもともと実行したかったことですから順調に進んでいます。
既に、銀行口座の新規開設にはマイナンバーの告知が必要になるなど、いずれ金融機関の口座とマイナンバーがリンクされます。
マネーロンダリング防止や、今審議中のテロ等防止法案とともに、テロ組織など反社会的集団の資金源把握などに役立つ制度だと思われます。
早く軌道に乗せて、安全、公平な社会を確立させることを願って止みません。
地元の市役所から受け取る際に、どの位の人に交付し終わったか訊いてみましたが、まだ20%程度のようです。
テロ等防止法が成立したら、この効用を大いにPRして欲しいと思います。
昨今のサイバー戦争を見ていると、個人情報保護も心配です。
日本は、この辺りが弱いようですから、しっかり対応して欲しいと思います。