A.歯舞諸島(歯舞群島)、B.色丹島、C.国後島、D.択捉島
1.色丹村、2.泊村、3.留夜別村、4.留別村、5.紗那村、6.蘂取村(Wikiより)
我が国がポツダム宣言受託し終戦となった後に、ソ連は、1855年の日露和親条約(下田条約)により択捉島と得撫島の間を国境線と定めて以降、我が国固有の領土であった北方四島を占領し、その状態が今日まで続いています。
今回の安倍、プーチン会談でも、領土問題に関しては明確な進展が見られませんでした。
四島終戦時の人口は、約17000人と言われています。
その全員が、ソ連によって日本へ送還させられたそうです。従って現在は同胞が一人もいない島々となっています。
ソ連は、島々の占領と、日本人を全員排除するという完璧な領土獲得でした。
領土返還を叫んでも、日本人が全く居ない島々を返せ、というのは迫力がありません。
ただ、島を帰せ!では絶対に弱いです。
現在四島には、約18000人のロシア人が居住しているそうです。
映像を見ても新しい施設や住宅があって、北海道の港町に比べて活気のようなものが見えます。
もし、日本がこの島々を引き続いて領有していたらどうなっているかと思います。
我が国は、人口減少下、地方創成に苦労していますが、厳しい気象条件の下での離島生活で、豊富な漁場に恵まれているとはいえ、何人の人たちが頑張ってくれていたでしょうか。
因みに、四島の玄関口である根室の人口を調べてみました。
町村合併などがあってよく分かりませんが、戦後の根室市人口のピークは、昭和40年(1965年)の49446人で、その後減少が続き、平成27年(2015年)には、27629人に減少しています。
50年間で44%の減少です。
もちろん有力な漁場である四島を失ったこともあるでしょうが、北限の都市の厳しい現実です。
漁業およびその関連だけではないよ、との指摘もあるでしょう。
今回の共同経済活動の話もありますが、これらの北の離島に、誰が行って、何をするのでしょうか。
北海道の失業率も高い中で、考え込んでしまう問題です。
札幌で老後を送ることを決断し移住した友人がいます。
寒いだろうと思って、必ず北海道の天気を気にして見ています。
友人曰く、札幌より東京の方が寒いそうですが、北方領土の辺りは、冬期には台風並みの強烈な低気圧が居座っていることが多いです。そして、夏期は海流の関係で、濃霧が発生することが多いと聞いています。
決して住みよい場所ではないだろうと感じます。
ソ連時代に、モスクワで先方の政府高官と話したことがあります。
「日本で北方領土に拘っているのは外務省だけ、大蔵省も、通産省もそんなことは言っていない。」
と言っていました。
日露平和条約は必要です。
このエントリーでも強調しています。
四島を百年後にでも取り返す手がかりを得られれば、決断しても良いのではないかと思っています。
安倍首相は、そのために我慢強く頑張っているのではないでしょうか。