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花梨の実)
暑い夏の落とし物でしょうか。我が家の花梨が沢山実をつけています。二回の台風で半分位は落ちてしまったようですが、未だこのように残っています。この家に住んで42年目になりますが、これほど実をつけたのは初めてです。
今日は、午後2時頃、一天俄にかき曇り木枯らし1号が吹きました。
見ると実が4個ほど落ちていました。
最近の天候のように、世界の国家間の関係が俄に不安定になってきました。
米国の凋落が目に見て進んでいるからです。
シリア、イランとの関係でも譲歩が目立っています。これには親米国家であるイスラエル、サウジアラビアなどの不満が強いでしょう。
アジア重視も怪しくなってきています。中国の膨張政策に不安を抱くアジア諸国の懸念も大きくなっていることでしょう。
国連も全くと言って良いほどワークしなくなっており、グローバルガバナビリティが急速に落ちています。
日米同盟に頼り切っている日本にとっては、深刻な問題です。
しかし、凋落しつつあると言っても、太平洋での米国の存在感は偉大です。圧倒的な軍事力を誇っていることも事実ですが、国内が一枚岩ではなくなりつつあります。遠い極東のことよりも、内政の諸問題で分裂状態とも言えます。
日本としては、米国のコミットメントが急速に後退しつつあることをしっかりと認識しておくべきだと思います。
これが最大のリスクです。
中国はどうでしょうか。
先進国的感覚で言えば、経済成長の鈍化、経済不平等の進行、政治の腐敗、劣悪きわまりない環境劣化など時間的猶予が与えられない数々の大問題を抱え、とても対外的膨張に国家のエネルギーを割くことはできない状態です。
しかし、一党独裁の国家の行動は予測できません。先進国家であれば、政権交代の状況です。現政権として、何処まで頑張れるのでしょうか。
米国は凋落が進んでいますが、中国は、崩壊が近づいているように見えます。
さはさりながら、現共産党政権が、国民の関心を外に向けるべく、軍事抗争を引き起こす懸念は消えません。その相手は日本です。
崩壊に伴って、平和的な政権交代はまずないでしょう。内戦、内乱状態が引き起こされる可能性が強いでしょう。
解放軍が、地域で分裂して軍閥化する可能性もあります。
核兵器を抱えて軍閥が割拠するなんて、恐ろしい事態になりかねません。
中国の暴発、混乱の可能性が次のリスクです。
朝鮮半島も目を離せません。
北朝鮮は、しぶとく中国をいなしています。
歴史的には、国境を接している中国に対しては、ある時は屈し、ある時にはこれを利用し、しばしば朝鮮統一に力を借りてきています。
中国としては、最も北京に近い国境の国ですから、核兵器保有は不快なことの筈ですが、核兵器廃止は遅々として進まないどころか、進められていることを阻止できていません。
長い歴史の過程で、双方がせめぎ合いの術を蓄積しているようです。
韓国は、内政的には、朴政権と親北勢力のせめぎ合いが激しいようです。南北統一どころか南南統一すら厳しいと見られています。
要するに、朝鮮半島は、4分の3は北に押さえられているも同然の状態です。
そして、見かけ以上に韓国の経済が行き詰まっているようです。
これまで戦後の韓国を、政治的にも、経済的にも最も支えてきた日本を捨てて、対立関係に持ち込み、落ち目の中国にすり寄っています。
韓国有事に際して中国が何をしてくれるというのでしょうか。
中国としたたかに丁々発止やっている北の政治力、外交力の方が遙かに上です。
簡単に南北統一はできませんが、この分断国家のままでも、韓国は、北朝鮮と並んで、最も不安定な存在です。
統一できたとしても、経済的には韓国が上ですが、政治的には北に飲み込まれるのではないかと思います。
核兵器が存在する朝鮮半島の不安定さが第三のリスクです。
日本は、中国、朝鮮の核保有国の脅威をしっかりと受け止めて、備えを固めなければなりません。
近未来的には、現在の日米同盟によって、中国発、朝鮮半島発のリスクに備え、その間に北東アジアの動乱にも独力でも耐えうる力を蓄えなければなりません。
黒船以上の厳しい状況になりうることも頭に入れておかなければなりません。