ポピュリズムが、最も民主政治を堕落させるものではないでしょうか。
夢のようなことを訴えて多数党となった民主党の本質はポピュリスムでした。
しかし、ポピュリズムでは政治が出来ないことを承知して、ポピュリズムを捨てる方向に転向した野田政権には一定の評価を与えたいと思います。
今、正念場の綱引きをしているところですから、じっくりと見守りたいと思います。
しかし、この時期の消費税上げには、私は反対です。
このブログで何度も触れているように、日本経済の活力を引き出す政策を先行すべきです。消費税上げは、その活力を殺ぐ政策です。
急ぐのは、TPP参加です。これは日本経済を活力ある方向に向かわせます。
民主政治では、普通考えられないことですが、民主党には左派独特のの隠蔽体質があります。
官僚主義による隠蔽とと相まって、これが呆れるほど現れたのは、福島原発事故の対応です。
官僚と東京電力任せで、政治家らしいことは何もしませんでした。
放射性物質拡散予測システム「SPEEDI(スピーディ)」の結果を直ちに公表(公表は3月23日)せず、不適切な住民避難を招いたことには呆れました。
その後明らかになったことですが、政府は、3月14には、SPEEDIのデータを米軍に提供してました。
国民のことは、頭になかったのでしょうか。
さらに、3月17〜19日の間、米軍が行った
放射能測定結果を提供受けていたのに、公表せず、住民の対応を誤らせ続けました。
SPEEDIは予測値ですが、これは実測値ですから貴重なデータでした。これが
明らかになったのは、事故から1年3ヶ月過ぎた昨日のことです。
形だけの民主主義、政治を知らない政治家、共産主義など左翼闘争を経験した政治家ほど恐ろしいものはありません。
民主主義を、単にツールとして使うだけでなく、その内面にある政治家の矜持も身につけた人たちに、この国の政治をやって欲しいと思います。