3月11日の巨大地震発生から今日で5日目です。
被害の大きさが、おぼろげながら把握されつつあります。改めて、想像を絶する凄い地震であり、津波でした。
亡くなった方、未だに行方が分からない方、その方々の数の多さに驚きます。
広域な被害であることも、今回の大きな特徴です。被害の甚大さも、かつて例を見ません。私なぞ戦前生まれの者にとっては、終戦時の東京の焼け野原を思い出します。
そして、あの終戦後のような状態から再出発することになるのであろうか、とイメージしています。
あの時は、連合国、特に米国から打ちのめされたという挫折感と共に、緊張が続いた戦争からの開放感と、新しい時代への希望のようなものがありました。
しかし、今回は、日本が栄華を極め、その陰りが色濃く成りつつある時期のことで、これまでの安易な生活と、これからの厳しい生活とのギャップが大きいだけに心配です。
東北地方の経済的なウエイトは10%未満だそうですが、津波の被災地を見ていると、素早い政府の対応によって、新しい国土計画、都市計画を策定し、しっかりこの経験を生かした復興に取りかからなければなりません。
このままでいると、なし崩し的に民家が建ちだして、収拾がつかなくなります。
政府の関心が、救援などのパフォーマンスに行っているように感じられ、心配です。もちろんそれは大事なことですが、決してそれだけではありません。
不幸なことに、想定外の大津波により、東京電力福島第一原子力発電所の、冷却関係の機器、物資などが流失し、原子炉の温度がコントロールし憎い状態が続いていますが、関係者の努力により、1,2,3号機は、原子炉本体には問題が起きていません。今現在では、2号機の圧力抑制室の破損が問題になっていますが、最小限のことで収めていただくことを願うのみです。
問題は、定期点検中の4号機で火災が発生したことです。
原子炉は、完全に停止していますが、他の3基と同じように、使用済み燃料棒を冷却しているプールへの新しい冷却水の供給が出来ていなかったために起こったのではないかと思います。あるいは、地震で燃料棒の一部または全部がプールから飛び出してしまったのかも知れません。
恐らく、稼働中の1,2,3号基原子炉の停止に全力を注いでいた結果、ここまでは手が回らなかったのでしょうか。
いずれにしても、これは使用済み燃料棒のことですから、稼働中の原子炉を止めなければならない他の3基とは次元の異なる問題だ、と素人なりに思います。
菅総理、内閣官房などは、国民からの批判を意識して前に出たがりますが、これに対処できるのは、東京電力の関係者しかありません。
菅総理が東電に乗り込み、官邸への報告が遅いと叱責し、東電に3時間11分も居座った、と
報道されています。
総理には、緊急時に重要な関係者の邪魔をしないでもらいたいと思います。
総理には、次の手だてなど、考えることは沢山あります。
市民運動家ですから、原発は、生理的に駄目なのでしょうか。