嘗て、紅白歌合戦は、大晦日の国民的な行事に近かった時代がありました。しかし、そう云えたのは、精々1980年代前半ぐらいまでだったかと思います。
その頃、「この番組は、いつまで続くのだろうか?」と考えていました。
私の考えは間違っていたのでしょうか。残念ながら、今でも続いています。
しかも、最近は、当事者のNHKは、11月頃から、お知らせというか、ニュースというか、妙な形で盛り上げています。昨年は、これが目に余りました。それだけ延命策を施さなければ、存続できなくなっています。
今は、TVを見れば、トリノの冬季オリンピックです。オリンピックも、「いつまで続くのだろうか?」という眼で見ています。特に冬季は、参加者の国籍が増えてきてはいますが、事実上、ごく少数の国のクラブの競技会です。
初めて見る競技もあります。いや、初めて名前を聞く競技すらあります。しかも、日本から参加者がいるのです。選手が、110人以上が参加しているのですから、そういう競技があっても不思議ではないと思いますが。
オリンピックも、私の疑問にも拘わらず、続くことでしょう。
アマチュアスポーツ精神に支えられていたオリンピックは、いつの間にか、ビジネス化しました。開催地決定には、様々な利権が絡み、腐臭が漂っています。プロ化した選手の、ブランド決定に重要な役割を果たす大事なイベントになってしまいました。
一方では、テニス、サッカーなどのように、伝統ある競技会や世界選手権が、立派に支持を得ているスポーツもあります。関係者の努力によっては、この様なビジネス化の方向もあります。
オリンピックも、段々と規模が大きくなり、主催者の財政面での負担も大きくなりました。何よりも、テロ化の進行している中での開催ですから、セキュリティの確保には多大な負担がかかります。北京オリンピック辺りから、オリンピックにある種のシラケのようなものが出てくるような気がしてなりません。
2016年の開催地に、東京と福岡が名乗りを上げていますが、もういい加減にしてはどうでしょうか。夏1回、冬2回おつき合いしてノルマを果たした、と考えるわけにはいかないでしょうか。