サンホセ鉱山落盤事故の構内に閉じこめられた作業員全員33人が70日振りに救出されました。
感動的でした。
地上側の懸命な救出のための努力もさることながら、閉じこめられた33人は、よく頑張ったと思います。
報道によると、閉じこめられた人の中の54歳の鉱山専門家が指導力を発揮して、3日分の食料を20日に延ばして消費するなどリ−ダ−シップを発揮したそうです。地下700m近い暗い場所で、男33人が平和裡に救出を待つことが出来たことは、奇跡だと思います。
精神が大きく揺らぐ環境下で、ある時期は希望が失われかけたこともあったでしょう。荒くれ男も混じる鉱山労働者をしっかりまとめ上げてきたリーダーシップは驚嘆に値します。
リーダーだけではありません。
それに協力して、同志の関係にまで団結して行った33人全員に敬服します。
最後は国歌を歌いながら頑張った姿には、日本人として羨望に近いものを感じました。チリの人って凄いなあ、と感動した次第です。
昔、多少チリに関わった時期があります。
6年前、その頃の印象を「
APECでチリという国を思い出す」というエントリーに纏めたことがあります。
当時、チリという国や国民性を次のように説明していました。
ラテンアメリカの国であるが、チリはラテンアメリカ的ではなく、ラテンアメリカ特有のいい加減さ、要領の良さ、したたかさのようなものは感じません。国民性は真面目で、しっかり者です。
例えば、アジアでは、日本はアジアの国の中では変わった国ですね。ある面アジアではないと云えます。シンガポールにもその様なイメージがありますね。
中東では、イスラエルがそうです。周辺の国とかなり違います。
今の日本はどうかと思いますが、チリ、シンガポール、イスラエルなどは、国民が一致団結して立ち上がれる集中力のようなものを感じます。
真面目な人たちであるだけに、政治が安定しませんでした。それが、最近は民主政治が定着して、安定性が増しているようです。
この国民性が、外交下手にしています。
国境を接するアルゼンチン、ウルガイ、ボリビア、ペルーと国境紛争を抱えています。時々、米国とのトラブルを起こします。
今、改めて、チリ人は真面目で、一途な人たちだと思います。
チリ人だからこそ出来たことのように思います。
日本人だったらどうでしょうか。