3月に、
28年振りに花を付けた白梅についてレポートしましたが、これに一つだけ実が付いていました。触ったら落ちてしまったので、皿に置いて写真を撮りました。
米朝会談の評価は様々ですが、東アジアの地政学上大きな変化がもたらされたと思います。
この地に最後まで残っていた小さいが、危険な冷戦構造の残滓が融ける方向に進み出したと思います。
北朝鮮の核ミサイル問題については、
図に乗った挙げ句の果ての金正恩は断末魔でも触れましたが、トランプ米大統領が会談中止の意向を出した時の北朝鮮の狼狽振りは印象的でした。
北朝鮮の本音は、今や、核の抑止力保持よりは米国による体制補償を求めていることが明らかになりました。
米朝首脳会談の結果は、CVIDという言葉こそ入らなかったですが、北朝鮮の非核化をしっかりと義務づけたことになりました。
北朝鮮のCVIDの実行は大変困難な技術的な問題を含み、容易ならざることだ思います。
どこに何が存在するかの調査、それぞれの廃棄処分など考えただけでも気が遠くなるようなことです。北朝鮮自身が真剣に取り組む問題だと思います。
外交当局者だけでは詳細が詰められないのは当然です。
まず、北朝鮮には、核廃棄の技術はありません。
福島原発の廃炉への気が遠くなるような工程を看ても、時間も資金も多くかかることだと想像します。
ボルトン大統領補佐官が、北朝鮮の核、化学兵器などは米国に運んで処理すると言ってましたが、それも簡単なことではありません。
先ず、北の核弾頭は、先進核保有国並みのレベルの暴発しない安全度があるのでしょうか。
朝鮮内の移動、米国への輸送、米国内の移動などのリスクに耐えられるのでしょうか。
急いで造った粗製品の可能性もあります。
専門家の検証が必要です。
北朝鮮による正直な現状報告があって初めてこれからの工程作成にかかることができます。
北朝鮮によるサボタージュがあれば、米国による体制保障はなくなります。
今はそんな状況にあるのでしょう。
北朝鮮は、核の廃棄を前提に米国から体制保障を与えられました。
これは、米朝ともにに中国、ロシアに対して大きなカードになり得ます。
中国は、進行中のの貿易戦争を睨んで、難しい立ち位置に置かれたのではないでしょうか。
韓国は、融和ムードに浮かれていますが、この問題で何ができるのでしょうか。
日韓平和条約で日本が払った8億ドルは、朝鮮半島唯一の政府である韓国に支払ったものです。言い換えれば、北朝鮮の分も韓国は受け取っているのです。
第一義的には、北朝鮮の復興財源は韓国が負担すべきものだと言うことを明確にしておく必要がありそうです。
日本外交は、この地政学上の変化をうまく取り入れて行動すべきだと思います。
よもや、外交素人の小泉首相による平壌宣言などをベースにしてはなりません。未来志向の大きな構想を持って立ち向かって欲しいと思います。