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美味い純米酒に巡り会ったような気がして

この記事を書き出して、この頃は料理や酒に関することを書いてないように思って、過去ログを調べてみました。
確かに、このカテゴリーの記事は、前回から1年半ぐらい経っていました。

老化に起因するのか、食べ物の味にも、酒の味にも感動することが少なくなりました。
そんな折、先週職場の後輩と昼食がてら呑んだ日本酒は、久し振りに美味い酒を呑んだ気分にしてくれました。
秋田の純米酒で、ほどよい辛口のさっぱりとした酒でした。
メーカー名を覚えていたのですが、HPで調べてみても種類が沢山あって、どれを呑んだのかがよく分かりません。。取り敢えず、吟醸純米酒を1本購入、明日届くことになっています。

5年前の記事「晩酌には純米酒を楽しむ」でも触れたように、私は純米酒党です。
といっても、純米酒ができて、日本酒が本当にうまくなったのは意外と最近のことで、1991年(平成3年)に日本酒級別制度が廃止されて以降です。純米酒とは、米ともろみだけでできているもので、醸造用アルコールを添加していない酒です。(醸造用アルコールが添加されているものは清酒と呼ばれる)

それまでは、全ての日本酒が清酒で、アルコール添加されたものでした。日本酒やワインで二日酔いすると酷い、といわれてきましたが、二日酔いの原因は、添加された醸造用アルコールでした。
自国内では、アルコール添加を認めないが、輸出用には認めている国があります。ワインでも、日本に入ってくるものは殆どアル添ものだと思います。

米国の日本酒はアル添していないから健康によい、と聞いたことがありました。日本も、ようやく米国並みの日本酒が呑めるようになったのです。
アル添して保存を良くし、例えばフルーティな味に仕上げたりして、女子の日本酒党を育てたり、外人に売り込んだ時期もありましたが、日本酒はなんといっても純米酒です。
今は、そんなに量は多く呑めませんが、昔は、肝臓を心配しながら沢山呑んでいたので、純米酒が手に入りやすくなったのは有り難いことです。

ついでに、噂と私のゲスを交えての話ですが、サントリーオールドという一世を風靡したかつては日本の高級ウイスキーがありました。何処に行ってもサントリーオールドが出てきます。
ロンドンに滞在している時に聞いた話です。
日本国内で売っているサントリーオールドには、防腐剤が入っているから沢山呑むと二日酔いになるが、輸出用のものには入れることができないから、それは余り二日酔いしないのだ、という話です。
防腐剤が入っているということは、蒸留酒でありながら、デンプンなどの増量剤が入っていることです。日本の消費者を欺いていたのです。
それを聞いて、日本ではオールドの愛飲者であった私は激しい怒りを覚えました。

丁度その頃は、バブルの頂点で、東京一極集中を避けるために、首都移転の議論が華やかでした。
新しい首都候補として仙台が名乗りを上げました。
別の都市を推していたサントリーの会長が、
「仙台は熊蘇の地」と発言して仙台を貶めました。
そこで、仙台を中心に東北の人々がサントリー製品の不買運動を展開した、ということがありました。
熊蘇は熊本といわれていますので、蝦夷と間違えたのでしょうが、インチキ商品を日本人に売り、高い酒の関税に守られて大儲けをした上に、東北の人を貶めたこの企業は許せません(別に私は東北に縁はありませんが)。

その後、TVドラマで取り上げられて、ニッカも含めて、日本のウイスキーの評価が上がったようですが、私は、それ以来サントリー製品は避けて、間違いないと思われるスコッチウイスキーを愛飲しています。
| 料理、酒 | 17:18 | comments(0) | trackbacks(0) |
英国でラムの味を知った 駐英米大使はお嫌いなようで
ロンドン駐在中は、食事には悩まされました。
彼らが好んで食べる料理は、私の口に合わないものが多かったです。

それでも例外はありました。
それがラムです。
特に春先は美味く、外食時に楽しみな料理の一つでした。
そのラム料理を、駐英米大使が批判してしまったようです。英国人はさぞかし気に障ったでことしょうね。

ラムの味を知ったので、洋食の時のレパートリーが増えました。
最近は、日本のスーパーにも時々並んでいるので、自宅でも食べるようになりました。
世界で、最も多くの人に食べられているのが羊の肉だそうで、海外旅行の時には、多くの地域で食べられます。便利なものです。

北海道の名物になっていますが、ジンギスカン鍋も美味しいですね。ビールやワインと共にいくらでも入ってしまいます。北海道にゴルフに行った際には、良く食べたものです。

英国で、日本人にとって有り難いのは、合鴨がスーパーなどで手に入ることです。
長ネギ(リーク)などと鴨鍋を作り、日本からのおみやげにもらった日本酒と共にいただくことは、至福の楽しみでした。

少し高価ですが、スコティッシュビーフも美味です。
フランスワインで、ミディアムまたはミディアムレアーで、ちょっとリッチな気分で食べたものです。

一般的に、外食で美味いものに出くわせることは少ない国です。
ロンドンでは、世界各国の料理が楽しめますが、それとて本来の味からは遠いことが多々あります。
家の近くに、イタリア料理の店を一軒、ポルトガル料理の店を2軒、インド料理、中華料理をそれぞれ1件見つけましたが、スペイン料理は美味しい店が見つかりませんでした。

ある時、スペインからたびたびロンドンに来る顧客に、ロンドンで美味いスペイン料理店は何処か?と訊きました。
彼は、暫く考えて、
「ロンドンにはスペイン料理はない!」
と答えました。
| 料理、酒 | 14:33 | comments(3) | trackbacks(0) |
牛肉の味わい方
送信者 橘フォト9

明治維新で変わったことは、政治面では、富国強兵、殖産興業などの政策が採られたことだけではありません。文化面でも文明開化によって、洋風の影響がいろいろと入ってきました。食文化も大きく影響を受けました。

仏教の教えからでしょうか、日本人は四つ足の動物は、表だって食べる習慣はありませんでした。
明治に入って、西洋人の影響を受け、牛肉など四つ足の動物も食するようになりました。明治の文豪の小説に、「牛肉を食べに行く」ことが、恰もファッションのように表現されていました。

日本人が牛肉を食べるというと、ステーキのこともありますが、普通はすき焼きやしゃぶしゃぶです。
戦後は、在日韓国人の間ではじまった「焼き肉」も、かなり普及しています。
それでも、毎日のように牛肉を食べている人は少ないのではないでしょうか。

30歳代の半ばに、ブラジルのサンパウロに赴任しました。
この国の人たちは、隣国アルゼンチンと並んで、牛肉を良く食べる人たちです。シュラスコと称して、剣に肉の塊を刺して炭火で焼きます。外側の焼けたところから削ぎ落として食べていきます。南米の言わばカウボーイ料理です。
ブラジルでは、牛肉はさほど高価ではなく、牛肉を食べていれば家計を圧迫しません。上流階級から下層階級まで、牛肉は大事なタンパク源です。牛肉価格の変動は、人々の、そして政府の大きな関心事です。

私は、この国で牛肉の味を覚えたように思います。
この国では、牛肉は、原則、冷凍前の生肉です。この味が最高です。冷凍されたものは、かなり味も、値段も落ちます。
考えてみると、日本では、原則冷凍牛肉ですね。すき焼き肉などは、冷凍しないとあのように薄く切れません。
日本人は、本当の牛肉の味を知らないと思いました。

それから、日本の牛肉と違って、広い牧場で、十分運動しながら育った牛ですから、筋肉に脂が混じっていません。
日本人は、通は、生焼きのレアーを楽しむ人が多くいましたが、ブラジル人は、衛生面の配慮もあってか、良く焼いて食べます。ウエルダンにすると消化も良くなります。部位によって異なりますが、脂が少ないことと相まって、胃にもたれないし、健康にも良いと思います。
ですから、牛肉が続いても、うんざりするようなこともありません。
和牛だったら、一度食べると、2〜3日は空けないと、食べる気になりません。
そのような環境で育った中学生の長男は、一度に500グラム近く食べてしまう習慣がついてしまい、帰国したら困るのではないかと心配しました。

そのような私たち家族が、帰国途中に立ち寄ったアメリカのビーフは、また別の味がして楽しめました。
この頃は、OZビーフと並んで、アメリカンビーフもスーパーの店頭に並び出し、家庭でも味わえるようになりました。

ロンドン滞在中の最高の贅沢は、スコッチビーフのステーキでした。これは、ミディアムかややレアー位がもっとも好きでした。
日本では、お目にかかりません。
牛肉に関しては、まだまだ不自由な未開の国です。この状態を維持することが国益なのでしょうか。
| 料理、酒 | 16:37 | comments(0) | trackbacks(0) |
酒の友 珍味アーティチョーク
送信者 シャンブル
(セイヨウアザミ)
ロンドン郊外で、偶然アーティチョークの花が咲いているのをカメラに納めることが出来ました。

35歳頃、サンパウロに駐在していた私は、レストランで隣の男性がカイピリーニャを飲みながら、見たことのない奇妙な食べ物を食べているのに気づきました。その食べ物は、こぶし大の大きさで、萼(がく)のようなものを一枚一枚取っては、タレをつけながら、萼の根本にある果肉をシゴきながら食べています。やや、背を丸めながら、実に美味そうです。
それは、ポルトガル語ではアルカショフラ(英語アーチチョーク、仏語アーチショウ)と呼ばれるもので、その次の機会に、レストランで注文してみました。

写真の真ん中の、まだ花が咲いていない茎のイメージですが、茹で上げたもので、目の前で作ってくれたタレは、ワインビネガー、オリーブ油、マスタードに塩、胡椒を加えて味付けしたものでした。アーティチョークそのものは、味は淡泊なものが、前歯でシゴく時の歯触りは何ともいえません。珍味です。

その後、市場などで普通に売っているものだと分かり、家庭でしばしば食卓に上りました。ブラジルの食物としては高いものだったように記憶しています。
萼を取った後の中心部分は、西洋料理の野菜付け合わせに使います。この部分も歯触りが良く、味が中立的なので、どの料理にも合います。
酒の害を消す成分も含まれているようで、カイピリーニャだけでなく、白ワインにも良し、タレを醤油にすれば日本酒の友としても最高です。

原産はヨーロッパで、食物の静物画にも時々登場しますから、ヨーロッパの人には昔から縁の深い食物のようです。
日本では、セイヨウアザミ、セイヨウトゲアザミ、チョウセンアザミなどの名で知られていますが、最近は栽培農家も出てきているようです。

サンパウロから帰国後、青山通りの外国食品が多いスーパー「紀伊国屋」に立ち寄った際、アーチチョークがあるのには感激しました。4個あったのを全部買って帰り、ブラジルを思い出しながら食べました。
翌日、青山界隈のフランス料理店で会食がありました。
相手に、前日の話をすると、その人は一度食べたいと言ってメニューにあるアーチチョークを注文しました。すると注文を受けた人が戻ってきて、本日はアーチチョークはない、と言ってきました。昨日仕入れに行ったが、売り切れてなかった、という趣旨のことを言っていました。
どうやら私が買い占めてしまった後に、仕入れに行ったようです(笑)。

食べ物として縁がありましたが、アザミと同じような花が咲いているのを見たのは初めてのことでした。


| 料理、酒 | 14:45 | comments(0) | trackbacks(0) |
横浜中華街久し振りの美味い料理
送信者 橘フォト7

台湾駐在10年の経験を持つ高校時代の友人の案内で、10日(金)の昼、4人で久し振りに美味い中華料理を堪能しました。
この様な世の中になって、腹立たしい話題ばかりで、もはや飲み食いしかありません。

横浜中華街には何度も行きましたが、正直言って、これは美味い、という中華料理を食べたことはありませんでした。大抵の場合、誰かに案内されるのですが、感心したことがありません。3000円のコースを予約したとのことですが、老人向けに気を遣った料理を出してくれたようで、出てくるもの全て美味く、量も適当でした。
樽だし(甕だし?)の紹興酒があっさりとしていて、料理の友にはうってつけの味でした。

創業は昭和2年の老舗で、広東四川料理が中心ですが、中国各地の料理を取り入れているようです。毎年、料理の研究方々中国各地を回っているようです。
経営者の話では、最近は、新興勢力の進出が著しく、店がどんどん入れ替わっているそうです。新しい資本と、大陸から連れてきた料理人で、中華街も変わりつつあると嘆いていました。
火の用心一つとっても、感覚が全く異なる人たちで困っているそうで、様々な中国人たちが雑居している様子が分かります。
店は、中華街中央通りほぼ真ん中、「一楽」です。

改めて感じたことですが、この中華街は、世界で最も清潔感のある中華街です。
悪臭もなく、ゴミ一つ落ちていません。
中国人だって、やればできる(失礼!)ことが分かりますが、外国でマイノリティとして暮らしているからなのでしょうか。
| 料理、酒 | 13:15 | comments(0) | trackbacks(0) |
懐かしいカクテルカイピリーニャ

脳死状態の政府から腐臭が漂い出しています。
前原外務大臣の在日外国人からの毎年の献金受領、前原氏を含む3大臣の暴力団フロント企業からの献金受領が問題になっていましたが、今度は菅首相側近の衆院政治倫理審査会長を務める議員が、竹島に関する領有権の主張を中止するよう日本政府に求める韓国国会議員との共同宣言に署名したりして、混乱は一層深まっています。

ということで、今回も酒の話です(笑)。
ブラディマリーのことを書きながら、30歳代半ばから、40歳になる頃、ブラジルでよく飲んだカイピリーニャを思い出しました。
ブラジルの地酒、サトウキビから造る蒸留酒カサーシャ(サンパウロなどでは通常ピンガと呼ばれる)をベースにしたカクテルです。
カサーシャに、皮ごと刻んだレモンを入れ、これに砂糖を加えたものです。

カサーシャは、同じくサトウキビから造る蒸留酒であるラム酒と良く似たもので、普通は42〜3度位のアルコール度です。
これに、レモン汁など果実を搾って砂糖を加えたカクテルをバチーダと呼びます。バチーダは、叩かれた、打たれたという意味ですから、飲みやすいが、強いカクテルのイメージからきた名前だと思います。
バチーダというとレモン(バチーダ・デ・レモン)が一般的ですが、ココやグアヴァ、パイナップル、マラクジャなどの果汁も使われます。

そして、レモン汁の代わりに、レモンを皮ごと刻み込んで潰して混ぜ合わせて飲むのがカイピリーニャです。ブラジルのレモンはライムに近いもので、その香りも加わって、なかなかのカクテルになります。
正式には、バチーダ・デ・レモン・カイピリーニャと呼びます。カイピリーニャは、田舎風、野趣に富んでいるといったような意味ですが、女性形ですから田舎娘も連想されます。

強い太陽の陽射しの下ではこのカイピリーニャの味は格別です。海岸の木陰で水着姿のブラジル娘を見ながら飲む、ピクニックで野外で飲む、時間をかけてしっかり食べるランチの食前に飲む、サンバを踊ったり、ブラジルでの語らいにはカイピリーニャは欠かせません。
昼食には、毎日二杯ぐらい飲んでいました。フェジョアーダやシュラスコなどのブラジル料理には欠かせません。
ただし、カサーシャは労働者の酒でもあります。外食で飲むものは、上等なものではないことが多いので、飲み過ぎると大変です。
しかし、上等なカサーシャは、良質な蒸留酒独特の味がして、酔い心地も最高です。オン・ザ・ロックで飲むのもお勧めです。輸出されているものは、上質なものですから心配要りません。

これが、今や、欧州からはじまって、世界的に認知されたカクテルになっているようです。
Wikipediaにも出るようになりましたが、誰かにもう少し、しっかり書いてもらいたいと思います。
| 料理、酒 | 17:21 | comments(5) | trackbacks(0) |
ひと味違うブラディーマリーの作り方

脳死状態の日本政府を見ていると、もう酒しかありません(笑)。ということで、前回に引き続いて酒の話です。

私は、カクテルは余り好きではありません。本来の酒そのものを味わう方が好きです。しかし、それにはいくつかの例外があります。ブラディーマリーをご存じでしょうか。
例外の筆頭で最もよく飲むカクテルはブラディマリーです。
これはご承知のように、ウォッカをトマトジュースで割り、塩、胡椒、レモン、タバスコなどで味を付けたものです。この味付けがいろいろあって面白いものです。

最初に感激したのは、ホノルルのブラディマリーです。まずグラスの縁をレモンスライスで拭き、それを塩壺に差し込みます。そうするとグラスの縁に塩が付きます。そのグラスにブラディマリーを作り、セロリのスティックを添える、といったところです。これが大変リッチで、セロリで攪拌しながら、グラスの縁の塩と共に味わう、というものです。南国ハワイの雰囲気にぴったりのカクテルです。ハワイではこれがスタンダードのようになっていて、どこで注文しても申し上げたようなブラディマリーを味わうことができました。

ロンドンに駐在している頃、モスクワナロードニー銀行からビジネスランチの招待を受けました。この銀行は、現在どうなっているか分かりませんが、ウォッカの国ソ連(今はロシア)ビジネス専門のロンドンベースの金融機関です。

ビジネスランチは、普通12時30分から45分ぐらいの間に集まり、15分ないし20分ぐらい食前酒をやりながら立ち話をし、それから席についてランチになります。ランチは、スターター、メインディッシュ(それぞれ白赤のワインつき)、デザートの3皿に、食後酒、チーズなどが振る舞われます。往々にして、食事が終わってオフィスに帰ってくると3時半とか4時になります。
正式な社交はディナーになるのですが、ランチでビジネス関係者だけでやった方が夫人たちに気兼ねすることもなく話ができるという、一種の合理主義のようですが、ヘビーなランチには悩まされました。

モスクワナロードニー銀行で
「食前酒は?」
と聞かれたので、私は即座にブラディマリーを注文しました。同行したA君も私にならって同じものを注文しました。
その時に飲んだブラディマリーは、ひと味深く、忘れられない味がしました。

帰りの道すがらA君に
「あのブラディマリーの味はどうだった?」
と尋ねると
「いやあ、美味かったですね。何とも云えない味ですね。」
という答えが返ってきました。

私は飲んでいるときに、是非作り方を訊いておこうと思っていましたが、他の話が弾んで忘れてしまいました。その後ブラディマリーを飲む度に、あの時訊いておくべきだったと後悔したものでした。

しばらく経って、スーパーで買ったタバスコの箱に、おいしいブラディマリーの作り方、というのが書いてあるのを見つけました。変わっているのは、味付け材料の中に、好みによって
「a few drops of sherry」を加えるとありました。
試しにシェリーを少し入れて作ってみると、驚いたことに、なんとあのモスクワナロードニー銀行のブラディーマリーの味がするではないですか。
ひと味深い味のコツは、シェリー少々ということでした。

それからは、バーで注文するときには、バーテンダーが一通りの味付けを終えたところで、最後に
「And a few drops of sherry ,please!」
と言うことにしています。
時には、
「お主、出来るな!」
というような顔をされることもありました。

ブラディーマリーのお好きな方、是非お試し下さい。

(注)約10年前にホームページに書いたものを、ブログへの保存を兼ねてこちらにリライトしました。
| 料理、酒 | 17:32 | comments(0) | trackbacks(0) |
晩酌には純米酒を楽しむ
送信者 橘フォト6

1970〜80年代に入って、日本人の暮らしにゆとりが出来てきました。
食生活も豊かになり、カロリー不足を心配していた時代から、あっという間に飽食の時代に入ってしまいました。
食生活が貧しい頃は、食を引き立てる酒の類も貧しいものでしたが、それが豊かになるにつれ、人々はそれに見合った飲み物を求め、またそれが可能な時代になりました。
こと日本酒に限ると、徐々に規制が緩和され、ようやく旨い酒が出来るようになりました。

ビジネスマンの頃は、人とのお付き合いの機会が多く、食事の都度、様々な酒を楽しみました。
医者からは、カロリーの採りすぎを注意され、一時は痛風の症状が出るようにもなりました。健康上の理由で、ワインや日本酒などの醸造酒を避け、ウイスキーや焼酎などの蒸留酒にすることを心がけていた時期もありました。

しかし、リタイアーして暫くすると、ビジネス時代に指摘されていた健康上のデータは殆ど正常化しました。むしろ、あれだけ強いストレスの中にいても何ともなかった胃に炎症がある、という指摘がされるようになりました。
そうなると、強い蒸留酒を避け、もともと好きだった、少しは胃に優しい日本酒、ワインなどの醸造酒を飲むようになりました。

その様な訳で、今は、晩酌は日本酒、それも純米酒に拘っています。
胃炎のことを考えて、純米酒(アルコール度16度程度)を割り水して、ワインの12度程度にまで薄めて飲んでいます。
割り水をするというと、不味そうに感じられる方が多いかと思いますが、そんなことはありません。日本酒の16度程度のアルコール度も、割り水をしてその様に調整しているようです。自分の好きな度数にして飲めるのが純米酒の良いところではないでしょうか。その程度の割り水であれば、味は落ちません。

純米酒は、常温のままか、燗をして飲みます。
ワインと同じように、香りを楽しみますから、冷やして飲むのは勿体ないと思います。大体は常温で飲みますが、寒い日などには燗をして飲みます。燗は、電子レンジで、私の場合は、40秒ぐらいが、美味しく飲めます。ちょうど人肌ぐらいでしょうか。

加齢により酒が弱くなって、晩酌では、今は180CC程度で十分です。
相手がいる時には、それは無限(笑)に近く増えてしまいますが。
今週は、手に入った「能鷹」の特別純米酒を楽しんでいます。
まあ、良い老後が送れていると思っています。
| 料理、酒 | 21:45 | comments(0) | trackbacks(0) |
クロマグロで揉めているが

青森県漁業協同組合連合会ホームページより)
JUGEMテーマ:グルメ

小学校の頃ことか中学校の頃ことか定かではありませんが、志賀直哉の「小僧の神様」(1920年、大正9年の短編小説)を読んだ時に、マグロの寿司が食えなかった小僧にいたく同情したことを覚えています。昭和20年代前半では、マグロ寿司は最高のご馳走でした。

1973年頃、サンパウロ時代の話です。
赴任したばかりで現地事情に疎い私は、昭和初期に移民したOさんに色々とお世話になりました。ある時、日本料理屋で会食した時のことです。刺身を食べながらOさんが、
「日本人は、何時から皆が刺身を食べるようになったのかね?」
と訊ねました。
日本人は皆刺身を食べるのは当然と思っていた東京育ちの私は、その質問に戸惑いました。
Oさんによると、移民する時の神戸でのお別れ会では、刺身を食べる人は2割もいなかったような気がする、大部分が干物の方に集まっていた、とのことでした。
確かに、刺身は、海の近くに住む人だけしか食べられませんでした。昭和初期には、日本人の一部しか刺身の味を知らなかったのです。

中高時代に住んでいた麻布十番から六本木にかけて、寿司屋は3〜4軒程度しかなかったと思います。寿司は高級食品で、誰でも食べられるものではありませんでした。
麻布十番の寿司の味しか知らなかった私は、築地の友人宅で取ってくれた寿司の旨さに驚きました。両者には厳然とした格差がありました。
修学旅行で行った日光の旅館では、刺身ではなく鯉の洗いが出ました。箱根では刺身が出ましたが、大丈夫かなと思いながら食べたものです。
その後登場したコールドチェーンによって、冷凍したまま運ぶ技術が普及して、日本中、何処でも刺身を食べられるようになったのです。これが日本に普及したのは、昭和40年代半ば(1970年)前後のことではなかったかと思います。

Oさんに言われて気がついたのですが、日本中に生魚が行き届く様になったのは、わずか40年前頃のことなのです。
冷凍技術の発達もあって、高級食品の寿司は、庶民的なものになりました。寿司の王様マグロの消費は飛躍的に伸びたようです。
日本人だけではありません。グルメの欧米人も食べます。
最近は、中国人がマグロの味を覚えたということのようです。
消費量の拡大に伴って、冷凍マグロは投機の対象にもなっています。資源保護に乗り出すのは良いタイミングなのではないかと思います。
一方では、マグロの養殖技術も完成に近づいているようで、新しいビジネスチャンスが生まれる可能性もあります。

寿司は好物です。しかし。これ程に普及してしまうと異様に感じてしまいます。
地中海から冷凍して運び、解凍して家庭やレストランに届くものは、フードマイレージの観点からも好ましいものではありません。
この画像を提供いただいた青森漁協の「大間マグロ」のように、近海の一本釣りで取れたものを、時々楽しむような食生活に戻ることは出来ないのでしょうか。

グルメにも、ブレーキが必要な時代になりました。
| 料理、酒 | 12:56 | comments(2) | trackbacks(0) |
民族主義段階の国
我が国のご近所は、韓国、北朝鮮はもちろんのこと、中国も含めて未だ民族主義に拘る発展段階にあります。
そのため、民族の歴史を歪曲したり、近隣の民族との比較に熱心な段階です。特に、韓国は経済が発展してライフスタイルが先進国型になってきたため、他国との比較に熱心です。そして、他国が自分たちの国をどのようにみているかを非常に気にします。自分たちが誇りとするものの発掘に懸命です。

こと料理に関しては、ミシェラン・ガイドブックの日本版が登場した時には、韓国料理が採り上げられないのがとても残念そうでした。その際の韓国紙の記事は、韓国レストラン経営者に対する厳しい批判が中心だったように思います。
レストランの雰囲気、料理、アテンド、価格など多角的な評価に耐えうるのは、どの民族の料理でも大変なことでしょう。しかも、これはフランス人が決めているのですから、これに採り上げられなかったとしてもそんなに気にすることはありません。

日本の家庭料理は、和洋中に、一部韓の要素が加わって出来ているように思いますがいかがでしょうか。
韓国料理は、日本人に馴染みやすいものです。私も好きです。だからといって、毎食韓国料理を食べることには抵抗があります。それは韓国を旅行した時くらいです。キムチは美味しいと思いますが、これも偶に食べるからだと思います。食後や、翌日の社交上問題がない時に、気分転換に、偶に食べる程度のお付き合いです。

この記事を見ると、韓国は国が乗り出していますね。
つくづく、ああ、まだ民族主義の段階だな、と思いました。
韓国人のコロニーが世界各地に出来ていますが、韓国料理は、日本料理や中華料理のような市民権を得てはいないようです。世界の人々に受け入れられるものであれば、これだけ情報化し、人の移動が活発な時代ですから、必ず広まります。
そうでないとすれば、気の毒ですが、韓国料理は個性がありすぎて、世界的にポピュラーな存在にはなりにくいのではないかと思います。数あるエスニック料理の一部に位置づけられているのではないでしょうか。

日本料理が世界的に好まれるようになったのは、朝鮮戦争、ベトナム戦争などで、多くの米国人が醤油の味を覚えて帰ったことがベースになったようです。米国で普及し、やがて欧州でもポピュラーになりつつあります。米国では、いち早く醤油の生産も行われました。
ソフィスチケートされた料理として、フランス料理にも大きな影響を与えました。
最も味覚が発達した民族がベースになって、板前の職人芸がそれに応えた風土から生まれ、そして世界へと旅立ったものです。
政府が後押しすることもなく、時間をかけて自然に世界に広まりました。
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| 料理、酒 | 00:00 | comments(0) | trackbacks(0) |
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